フロン類が漏れると…。フロン類の漏れの原因と対策方法

フロン類とは、塩素やフッ素などの原子を含む有機化合物の総称で、冷凍機や冷蔵庫、エアコンなどの冷媒や、スプレー缶や発泡剤などの推進剤として広く利用されています。
フロン類は安定性が高く、不燃性で毒性が低いという特徴がありますが、一方でオゾン層の破壊や温室効果ガスの排出による地球環境への悪影響が指摘されています。

フロン類が漏れると…。

フロン類は大気中に排出されるとゆっくりと大気をのぼりオゾン層の高さまで上がっていきます。そこで紫外線を受けることで分解され、フロン類の中の塩素が放出されます。
その塩素とオゾンが化学反応し、オゾンが破壊されてしまいます。
これによりオゾン層にオゾンホールという穴が開き、人体に悪影響を与える紫外線が直接地上に届いてしまうことになります。
また、フロン類は温室効果ガスとしても働きます。温室効果ガスは地球表面から放射される熱を吸収して大気中に留めることで地球全体の気温を上昇させます。この現象は自然にも起こりますが、人間の活動によって排出される温室効果ガスが増えすぎると、気候変動や海面上昇などの深刻な問題を引き起こします。
さらに、フロン類が漏れると機器の性能や寿命も低下します。フロン類は冷媒として機器内部で循環していますが、漏れることで冷却能力が落ちたり、圧力が下がったりします。これにより機器から異音や異臭が発生したり、電気使用量が増加したりする場合があります。
フロン類が漏れたまま放置すると、機器内部の部品や配管にダメージを与えたり、故障や火災の原因になったりする可能性もあります。

フロン類の漏れの原因と症状

フロン類の漏れは様々な原因で起こりますが、主な原因は以下のとおりです。

経年劣化
フロン類を含む機器は長年使うと、配管や部品が劣化したり、接続部分が緩んだりすることでガスが漏れやすくなります。特に冷蔵庫やエアコンなどは、温度変化や振動によって劣化が進みます。

故障
フロン類を含む機器は、過負荷や電圧不安定などによって故障することがあります。故障すると、圧力が上昇したり、配管が破裂したりすることでガスが漏れます。また、機器の取り付けや移動の際にも、配管を傷つけたり、接続部分を外したりすることでガスが漏れる可能性があります。

不適切な使用
フロン類を含む機器は、正しい方法で使用しないとガスが漏れることがあります。例えば、冷蔵庫やエアコンのドアを開けっぱなしにしたり、スプレー缶を高温にさらしたりすると、圧力が上昇してガスが漏れます。また、フロン類の補充や交換を素人が行ったり、適切でない種類や量のフロン類を使用したりすると、ガスが漏れる危険性が高まります。

フロン類の漏れは以下のような症状で気づくことができます。

臭い
フロン類は無臭ですが、配管内に残っている油分や汚れなどと混ざることで特有の臭いを発します。この臭いは甘いような刺激的なもので、頭痛や吐き気を引き起こすこともあります。


フロン類は高圧で機器内部を循環していますが、漏れることで圧力が下がったり、空気が混入したりします。これにより機器からシューという音やカチカチという音が聞こえる場合があります。

冷えない
フロン類は冷媒として機器の冷却能力を担っていますが、漏れることでその能力が低下します。これにより冷蔵庫やエアコンなどの庫内温度や室温が上昇したり、冷えなくなったりします。


フロン類は低温で液体になっていますが、漏れることで急激に気化して周囲の温度を下げます。これにより配管や機器の表面に霜が付く場合があります。霜は白い粉状や結晶状のもので、触ると冷たく感じます。

漏れを防ぐ方法

フロン類の漏れを防ぐためには、以下のような方法があります。

定期的な点検と修理
冷蔵庫やエアコンは、定期的に専門業者に点検や修理を依頼しましょう。点検では、配管や接続部分の劣化や破損、フロン類の残量や圧力、機器の温度や音などをチェックします。修理では、漏れ箇所の特定や補修、フロン類の回収や補充などを行います。

適切な使用と管理
冷蔵庫やエアコンは、過負荷や不適切な使用を避けましょう。例えば、ドアの開け閉めを頻繁にしたり、温度設定を極端にしたりすると、フロン類の圧力が変化しやすくなります。また、機器の取り付けや移動時には、衝撃や振動を与えないように注意しましょう。

漏れ防止キャップの装着
フロン類が入っているボンベは、バルブを締めた後に漏れ防止キャップを取り付けましょう。これにより、万一転倒などしてバルブがゆるんだ場合にも、フロン類が漏れ出ることを防止できます。

まとめ

フロン類の漏れは人体にも環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。フロン類は高濃度で吸入すると酸素欠乏や中毒を引き起こし、頭痛やめまい、嘔吐、意識障害などの症状を起こすことがあります。また、フロン類はオゾン層を破壊することで地球温暖化の原因となります。 フロン類の漏れを発見したら、すぐに機器の電源を切り、換気を行い、専門業者に連絡して修理や交換を依頼してください。フロン類の補充や交換は自分で行わないでください。フロン類は特殊な技術と許可が必要なもので、適切でない方法で行うととても危険です。

弊社は名古屋で業務用エアコンや排気設備などをはじめとした空調設備の設計や機器(能力)選定・工事・定期点検・修理メンテナンスを一貫して行っており各実績もありますので空調設備や局所排気設備などに対して皆様が抱えている「わからない」があれば是非一度ご相談ください。また、フロン回収・充填、点検も行っています。フロン漏れなどでお困りの際もご相談ください。

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