パッケージエアコンの更新タイミングについて

パッケージエアコンの更新タイミングは、以下のようなポイントを考慮して判断することが重要です。

1.節電効果

古いパッケージエアコンは、省エネ性能が低く、消費電力が大きいため、電気代が高くなる可能性があります。また、最近のパッケージエアコンは、省エネ基準に適合した製品が増えているため、パッケージエアコンを新しくすることで、電気代の節約が期待できます。

参考)省エネ比較
ダイキン パッケージエアコン 2022年製と2012年製の比較

ダイキン工業の業務用エアコンにおいて、2012年に発売された「スカイエア」シリーズと2022年に発売された「スカイエア α」シリーズの省エネ性能を比較すると、以下のようになります。

「スカイエア」シリーズの場合、最高効率のモデルにおけるエネルギー効率比(EER)は、約3.35でした。一方、「スカイエア α」シリーズの最高効率モデルでは、EERが約4.10となり、約22%の向上になります。

また、「スカイエア α」シリーズでは、より精密な制御技術を採用することで、より高い省エネ性能が実現されています。例えば、「人感センサー」によって、空調が必要ない場合には自動的に運転を停止する「ecoモード」が採用されています。また、「運転スケジュール機能」によって、一定時間帯においては自動的にエアコンを停止する設定が可能となっていますのでさらなる省エネが期待できます。

2.故障や破損

パッケージエアコンに故障や破損がある場合は、修理をするか、新しいパッケージエアコンに更新するかを判断する必要があります。圧縮機や熱交換器の修理は費用が高くつきますので、パッケージエアコンの年式が古い場合は、新しいパッケージエアコンに更新することが適切かもしれません。水漏れやエアコンの効きが悪いなどは、メンテナンスで改善することが多いです。
また、メーカーごとに若干異なりますが補修用部品の保有期間が10年程度と決まっています。
製造中止からの保有期間を超過した場合、修理をしたくても部品が手に入らない場合があります。

3.冷房能力や機能性

古いパッケージエアコンは、冷房能力が低かったり、新しい機能がない場合があります。暑い夏や寒い冬には、快適に過ごすためにも、冷房能力が高く、新しい機能を備えたパッケージエアコンに更新することが望ましいかもしれません。

参考)オフィスでの空調能力選定

1.床面積・階高

事務所の広さに合わせたパッケージエアコンの能力を選ぶ必要があります。パッケージエアコンの能力は、1㎡あたりの能力が目安とされています。

2.人数やPCなどの機器の数

事務所内に多くの人がいる場合や、PCなどの機器が多数ある場合には、室内の温度上昇が起こりやすくなります。そのため、人数や機器の数に応じて、パッケージエアコンの能力を多めに選定する必要があります。

3.換気

オフィス内の空気を新鮮な空気に入れ替えるために、換気設備が導入されています。換気量は、機器によって異なりますが、事務所内の床面積に対して1時間あたりに必要な換気量を算出することで求めることができます。一般的には、床面積の0.3倍から0.5倍程度が目安とされています。
換気扇や全熱交換器など、換気方法に種類はありますが換気量を考慮した能力選定が必要です。

4.断熱性能

事務所の断熱性能によって、パッケージエアコンの能力が変わってきます。断熱性能が高い場合には、パッケージエアコンの能力を少なめに選定することができます。逆に、断熱性能が低い場合には、能力を多めに選定する必要があります。

5.日射量や窓の面積

事務所の日射量や窓の面積によっても、パッケージエアコンの適正な能力が変わってきます。日射量が多い場合や、窓の面積が大きい場合には、能力を多めに選定する必要があります。

6.オフィスレイアウト

オフィスレイアウトによって、パッケージエアコンの設置場所や設置位置が異なってきます。設置場所や設置位置によって、冷気の流れや効率が変わってくるため、能力を選定する際には、レイアウトも考慮する必要があります。 以上のように、事務所のパッケージエアコンの適正な能力を選定するには、室の広さや人数、機器の数、断熱性能、日射量や窓の面積、オフィスレイアウトなど、さまざまな要素を考慮する必要があります。

4.環境面

古いパッケージパッケージエアコンは、環境に負荷をかけるフロンガスを使用している場合があります。新しいパッケージパッケージエアコンは、環境に配慮した冷媒を使用しているため、エコな生活をするためにも更新することが望ましいかもしれません。お使いのパッケージエアコンがR22やR407Cの場合は、更新をオススメします。

参考)フロンガス種類

1.CFC(塩化フルオロカーボン)

CFCは、オゾン層を破壊する力が非常に強く、地球温暖化の原因物質でもあるため、国際的な取り組みによって使用が禁止されています。CFCの代表的な物質としては、フロン12、フロン11、フロン113などがあります。

2.HCFC(塩化フルオロカーボン)

HCFCは、CFCよりもオゾン層への影響が少ないため、代替品として使用されてきました。しかし、現在はHCFCの生産・輸入について禁止されており、代替品の開発が進められています。HCFCの代表的な物質としては、フロン22、フロン123などがあります。

3.HFC(ハイドロフルオロカーボン)

HFCは、オゾン層には影響を与えないため、現在主に使用されているフロンガスです。しかし、HFCは、地球温暖化の原因物質であるため、今後は代替品の開発やエアコンなどの冷房機器の省エネ化が求められています。HFCの代表的な物質としては、R410A、R407C、R404Aなどがあります。

4.ナチュラル冷媒

ナチュラル冷媒とは、CO2や水など、地球温暖化の影響が少ない天然物質を用いた冷媒です。ナチュラル冷媒は、地球温暖化対策の観点から注目されており、今後の冷房機器や自動車用エアコンなどの冷媒としての使用が期待されています。 以上のポイントを総合的に判断して、パッケージパッケージエアコンの更新タイミングを決定することが重要です。また、新しいパッケージパッケージエアコンを購入する場合は、省エネ基準に適合した製品を選ぶことが望ましいです。

弊社は名古屋で業務用エアコンや排気設備などをはじめとした空調設備の設計や機器(能力)選定・工事・定期点検・修理メンテナンスを一貫して行っており各実績もありますので空調設備や局所排気設備などに対して皆様が抱えている「わからない」があれば是非一度ご相談ください。

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