プッシュプル型換気装置とは
プッシュプル型換気装置は、局所排気装置と一緒で作業者が汚染された空気を吸入しないための装置です。局所排気装置(外付け式)は、有機物質の発生源にできるだけ近い場所にフードを設ける必要があり、換気区域が狭く作業性が悪くなります。
それに対し、プッシュプル型換気装置は発散源をはさみ向き合うように2つのフードが設置されており、吹出し(プッシュ)フードから吹出した空気で発散している有機物質を包み吸込み(プル)フードまで運び吸引しています。
空気を押して(プッシュ)引く(プル)ことからプッシュプル型換気装置と名付けられました。
プッシュプル型換気装置と局所排気装置の違い
プッシュプル型換気装置は、吸引するだけの局所排気装置と違い・作業性を損なうことがない(発生源からフードを離れた位置に設置できる)
・小さい気流速度(0.2m/s以上)
・乱れ気流を吸収する
・プッシュフードとプルフードの間にある広範囲の発生源を捉えることができる
なので、発生源が広い作業や発生源が移動する作業など局所排気装置の設置が難しいところ(自動車の塗装作業やグラビア印刷機用など)に使用されています。
プッシュプル型換気装置を効果的に使用するには
プッシュプル型換気装置を効果的に使用するには下記のことに注意してください。・プッシュフードから吹出した空気で発生源を包む。(0.2m/s程度の緩やかな気流で風向きと風速が一様な気流)
・密閉式の場合は、天井や壁、床が密閉する。
・解放式の場合は、発生源が換気区域内にある。
・発生源からプルフードに流れる汚染空気を作業者が吸引することがないように。
・作業者が発生源とプルフードの間に入らないこと。
上記の以外にも注意することはありますが、最低限上記のことが注意しましょう。
まとめ
プッシュプル型換気装置の設定・施工には知識と技術が必要なため、十分な能力がある人にお願いするのが大切です。また、性能要件を満たさないプッシュプル型換気装置はかえって有機物質をまき散らしてしまいます。
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