フロンガスの回収方法(応用編)

前回の続きとなります。

1.複数台同時に回収する方法

ウォータークーラー等はガスが少量(1㎏以下)で多数の機器のガス回収をすることがあります。
1つ1つ接続するとめんど・・・手間がかかります。
そのようなときは、「回収用ヘッダー」を使用します。後は先述とかわりません。
ただし、当然マニホールドやホースはたくさん必要になり、ガス種も全て同じである必要があります。
また、回収用ボンベにも多くのガスが移動することになるため、圧力や容量も注意が必要です。
とはいえ、ウォータークーラー等であれば1台につき100gということも多く、6か所全て接続したとしても1㎏にも満たないことも多いのでこのような状況であれば便利な方法です。

2.室外機に閉じ込めたガスを撤去後に回収する場合

前述のサービスポートではなく、さらにもう1つサービスポートがあるのでそれを使用します。
撤去工事などで多く用いられる方法で、配管内にガスがなくなれば切り離せるので、配管などを撤去している間に室外機だけでガス回収をすれば回収機さえ動いていれば別の作業ができるので、効率的です。
なお、閉じ込める他には配管内のガスのみを回収する方法もあります。

室外機サービスサポート
室外機サービスポート

撤去後のガス回収をおこなう場合は赤丸のサービスポートを使用します。
なお、基本のガス回収の際のサービスポートは緑丸です。
このサービスポートは非常に細い銅管に取り付けられていることが多いのでモンキーレンチ等を2本使用し、特に注意してキャップを外す必要があります。
また、緑丸のキャップを外すと六角形の穴があるので六角レンチを使用して時計回りに回して締めてからガス回収をすると配管内だけガス回収ができるので、素早く撤去することができます。

3.大量のガスを回収する場合

ガスの封入量が多い(室外機が大規模、配管が長い、太い等)と非常に多くの時間がかかってしまいます。
それはプッシュプルと呼ばれるこの方法を使うと、液→ガスで回収機に入る→回収機で液化→ボンベに移る
という流れをスキップし、液のままボンベに移動させることができます。
液が回収できたら(マニホールドの真ん中にガラス窓があり、そこで確認できます)通常の回収方法に繋ぎ変えれば素早く回収を進めることができます。
ただし、ガスがある程度封入されているボンベが必要なので、あらかじめ用意しておくか、少し回収してからプッシュプルでのガス回収接続方法に繋ぎ変える必要があるので手間はかかってしまいます。
作業現場ではどの回収方法が効果的か判断することで早く作業を進めていくことができます。
それぞれに注意することがあるので他作業とのバランスを考えて効率的に進めていきましょう。

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