アーク溶接屋内作業場法改正のあれこれ。

アーク溶接作業を主業務とされている方は、2021年度から法改正があることはご存知でしょうか。
アーク溶接作業の際、溶接棒から発生する「塩基性マンガン」という物質が人体に悪影響を及ぼすことが判明し、「特定化学物質」に指定される運びとなりました。
厚生労働省のホームページにも詳細が記載されていますが、要約すると以下のような内容です。 厚生労働省HP:https://www.mhlw.go.jp/index.html

該当する屋内作業場
  • 1.建屋の高さの半分以上の壁がある。
      例:建屋床から天井の高さ5mに対し2.5m以上の衝立で囲われている。
  • 2.使用している溶接棒にマンガンが含まれている。

上記2項目の両方に該当する場合、2021年度中(2021年4月~2022年3月)に「個人サンプリング法による作業環境測定」をしておく必要があります。
これは「作業場の空気中にどれだけの濃度で有害物質が発生しているか」を測定するものであり、記録を保存しておかなければなりません。
特定化学物質全般に言えることなのですが、人体に対してすぐに悪影響は出にくいものの、万が一出た時には調査が入ることになり、その際に記録を提出できないと罰せられることになってしまいます。

個人サンプリング法とは?

人の体に吸引ポンプやフィルターを取付け、分析して有害物質を測定します。
作業者が身に着け、実際の作業と同じことをしつつ測定するため、よりリアルな分析ができます。

結局どういうこと?

この法改正でよく誤解されることとして、「うちの設備は更新しないといけないの?」と聞かれることがあります。
当然、最終的にはその問題になるのですが、まずは上記の「該当する屋内作業場」の内容に当てはまるのか、その上で測定し、分析しないと何もわかりません。

測定、分析にかかる時間や費用は?

一番気になるところですが、これも作業の状況や環境によって変わります。
ただ、測定する機関(会社)と分析できる機関は変わる場合が多く、測定(個人サンプリング法によるもの)は該当の資格があればできますが、分析は自治体から認可を受けた会社でないとおこなえません。
この認可は特定の機器を持っていないと受けることができず、中には数百万以上するものもあり、そう簡単に受けることはできなくなっています。

一筋縄ではいかないこの法改正、「うちは該当してる?」といった程度で構いません。
アーク溶接作業を頻繁におこなう各社様方は是非お問い合わせを!

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