業務用エアコンを選ぶときは、何を重要視していますか?
見た目や形、能力(馬力)など設置する場所と使用用途にあった最適な業務用エアコンを選ぶことが大切です。
今回は、能力(馬力)を選ぶときのポイントをご紹介します。
最適な業務用エアコンを選ぶ必要があるの?
業務用エアコンを選ぶときは、なぜ最適な能力(馬力)を選ぶことが重要なのでしょうか。
それは、能力が足りていない業務用エアコンを選ぶと下記のようなことが懸念されるからです。
冷えない(暖かくない)、効きが悪い
能力の足りない業務用エアコンでは、十分に室内を冷やす(暖める)ことができず設定した温度になかなか到達しない場合もあります。
電気代が高くなる
能力が足りない業務用エアコンでは、設定した温度に到達するのに時間がかかります。
そのため、業務用エアコンは常に最大能力で運転を続けなければいけなくなり、電気代が大幅にかかる場合もあります。
故障や業務用エアコンの寿命を縮めてしまう
能力が足りない業務用エアコンでは、常に無理な運転を続けているため、エアコンの心臓部「コンプレッサー」に負荷がかかり故障の原因になります。
また、能力が大きすぎると風が強くなり顔や体に直接風があたり不快に感じる場合もあります。なので、能力は小さすぎず大きすぎず最適な能力を選ぶ必要があります。
「部屋の面積」×「用途」から最適な能力を算出する
業務用エアコンは最適な能力を選ばなければいけないことは、分かってもらえたと思います。
では、何を基準に能力を算出すればいいのかというと業務用エアコンを設置する「部屋の面積」と「用途」の2つです。
部屋が広くなるにつれて必要なエネルギーが大きくなりました、同じ広さの部屋でも使用目的が違えば効きが悪くなったりするので、2つから能力を算出します。
業務用エアコンの最適な能力は下記の計算式から求めることができます。
「部屋の面積」×「算出基準負荷」=最適馬力
「算出基準負荷」とは、空間の使用目的に応じたエアコンの能力目安です。
今回は、ダイキン工業株式会社が東京都を基準に算出した冷房時の値を使用して解説をしていきます。
飲食店に設置する業務用エアコンの場合
飲食店でも様々な種類があります。厨房のみでガスを使用する飲食店や焼肉屋などのようにお客様のテーブルで調理を行う飲食店では、業務用エアコンの能力が異なります。
飲食店で冷房を使用したときの算出基準負荷は「190~370w/m²」なので、厨房のみガスを使用する飲食店は190w/m²、お客様のテーブルでガスを使用する飲食店は370w/m²で計算するといいでしょう。
厨房のみでガスを使用する40m²の飲食店を例に計算をしてみます。
- 40m²(部屋の面積)×190w/m²(算出基準負荷)=7600w(7.6kw)
- 1馬力=2.8kw
- 7.6kw÷2.8kw=2.7馬力
40m²の厨房のみでガスを使用する飲食店に設置をするなら、3馬力の業務用エアコンが最適といえます。
では、お客様のテーブルでガスを使用する40m²の飲食店ではどうなるでしょうか。
- 40m²×370w/m²=14800w(14.8kw)
- 1馬力=2.8kw
- 14.8kw÷2.8kw=5.2馬力
40m²のお客様のテーブルでガスを使用する飲食店に設置をするなら、5~6馬力の業務用エアコンが最適といえます。
オフィスに設置する業務用エアコンの場合
オフィスではガスを使用しませんが、パソコンや複合機など熱を発生させる機器が複数あります。なので、算出基準負荷は最大で計算をしたほうがいいでしょう。
オフィスの算出基準負荷は「105~230w/m²」です。
40m²のオフィスを例に計算をしてみます。
- 40m²×230w/m²=9200w(9.2kw)
- 1馬力=2.8kw
- 9.2kw÷2.8kw=3.2馬力
40m²のオフィスに設置するなら、3馬力の業務用エアコンが最適といえます。
業務用エアコンの能力(馬力)についてご紹介しました。業務用エアコンを選ぶときの1つの目安として覚えておいてください。
弊社は、名古屋で空調機の設置・点検・修理などを行っております。今まで現場で培ってきた知識と経験から最適な能力(馬力)を選定させていただきます。